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2005/05/24

巡見~江戸を縦貫する15 今年も行きました

 この「江戸を縦貫する」シリーズは、昨年晩秋に実施した巡見の記録というかたちで書き進めています。本シリーズはまだ途なかばの状態ですが、先週末、私の今年の講義を聴いてくれている学生さんに呼びかけて、また同じ巡見に行きました。コースも昨年と同じです。三ノ輪の投げ込み寺からスタートし、吉原のソープ街、山谷のドヤ街、浅草新町、浅草寺、合羽橋道具街などを歩きました。ちょうど三社祭にあたって、賑やかな浅草界隈でした。

 近いうちに2回目をおこなって、後半のコース、浅草橋玩具問屋街、神田繊維問屋街、本町通り、三井本館、日本銀行、東京駅、丸ノ内オフィス街、江戸城本丸跡(東御苑)などを訪ねる予定です。

 この巡見の目的は、それぞれ個性的な都市の部分社会の存在を、見て確かめることにあります。ソープランドの玄関からちょっと店内をのぞき見たり、そびえたつ三井本館の石壁をペタペタ叩いただけで、その中身が理解できるわけではないのですが、ただ、東京の都市社会が相異なる個性的な部分社会のモザイクで出来上がっていることだけは納得できると思うのです。実際に自分の目で見る、という経験は本当に強烈です。
 その結果、私たちの社会が、ニュース番組の街頭インタビューに頻出するような、新橋駅前のサラリーマンと有楽町で買い物する主婦だけから出来ているわけでないということを実感するはずです。さらには、自分が属している集団(ゼミのメンバー、サークル仲間、家族、バイト先のスタッフなど)を相対化して把握する必要性を感じるはずです。

 一緒に歩いてくれた学生さんたちが、どんな感想をもったのか、楽しみ半分、不安半分ですが、今後、彼ら彼女らが、それぞれ色んな場面で、「私たちの社会は・・・」とか、「日本社会とは・・・」とか口にした瞬間、その脳裏に浮かぶのが、「一般市民」とか「普通の人々」とかのボンヤリした幻像ではなくて、今回の巡見で出会ったさまざまな街並みと、そこで生きる多様な人々の、クリアで具体的な映像であってくれればいいなと思います。

 夏までに「江戸を縦貫する」のコースが完了すれば、その後は、また別の場所へ行ってみたいと思います。六本木ヒルズと赤坂アークヒルズを見比べてみるとか、新大久保のコリアンタウンとか、渋谷の松濤と円山町とを歩くとか。学生さんたち、よろしくおつきあいくださいませ。

 

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