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2005/05/28

巡見~江戸を縦貫する 番外・浅草

 今夜のTBSドラマ「タイガー&ドラゴン」は、面白かった。話の下敷きになる落語「猫の皿」が、すごくうまくはまっている。感心。

 伊東美咲のキスシーンもなかなか良い。実を言うと、それほど好みの女優さんではないが、シーンの設定が心憎い。あれなら誰がみても、可愛いって思うだろう。クドカンはさすがやね。

 それはともかく、このドラマにでてくる浅草の街の雰囲気がなかなかリアル。思うに、最近の浅草ってのは、テーマパーク的な印象が強い。近代東京レトロっていうか、なんていうか。そのテーマパークっぽさが、このドラマの浅草風景として、よく表れていると思う。浅草が最近、人気を取り戻しつつあるのも、そんなテーマパークっぽさが受けているからではないかと思う。

 20年余り前、予備校の寮が千葉にあり、そこからオールナイトの映画などを観に、浅草へちょくちょく通った。その頃の浅草は、本当に寂れた街だった。通りの脇にあった植え込みの枯れ枝が、風に吹かれて丸い塊になり、道をコロコロ、カサカサ、転がったりしていた。その時分は、街の古くささが現在のレトロ的、テーマパーク的面白さを生むには、まだ時期が早すぎて、そこは単なる時代遅れの盛り場だった。あちらこちらで、バブル景気が「下町」の風景をむしばんでいた。
 「タイガー&ドラゴン」が現在の浅草風景をうまく取り込んだドラマなら、当時の浅草をよく表しているのが、山田太一原作で大林宣彦が監督した映画「異人たちとの夏」だ。現代版牡丹灯籠みたいな怪談のこの映画は、殺伐とした都会の人間関係に疲れた男が、浅草で幼い頃に亡くした父母(幽霊)と再会し、その父母が暮らす幻の古アパート(本当はすでに取り壊された跡地)へ通いつめるというお話。
 もし、浅草ファンで、まだこれらドラマ・映画を観てない人は、ぜひご覧下さいな。「異人たちとの夏」のすき焼き今半のシーンはいつ観ても泣いてしまう。

 ついでに、「タイガー&ドラゴン」の噺家世界に興味を持った人は、こちらの映画もどうぞ。森田芳光監督の「のようなもの」。忘れられない映画です。なんとなく、研究者世界にも通じるかな。そうそう。「異人たちとの夏」も「のようなもの」も、秋吉久美子だね。これまた、私はそれほど好みではないが、映画の中では素晴らしく良い。

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私の父は人にすすめられ花見酒を売った。荷車に菰冠りを三つ並べ、内二つは空樽で、水 [続きを読む]

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