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2005/12/13

お江戸日本橋と都市景観その6

日本橋 みちと景観を考える懇談会
 日本橋の再生事業に関係する組織はいくつかあって、それら組織のどこを検討の対象とすべきか迷うが、とりあえず今回は「日本橋 みちと景観を考える懇談会」を選んでみた。「学識経験者、地元有識者、国土交通省、東京都、中央区及び首都高速道路公団による懇談会」、だそうで、昨年には、日本橋再生プランのコンペなども主催した団体だ。

日本橋地域の現状と課題
 この懇談会のホームページ「日本橋地域のまちづくり」をのぞいてみると、「日本橋地域の現状と課題」なるページがある。当然、そこには、日本橋地域の景観をめぐる問題認識や課題がまとめられている、と思いきや、それは大間違い。この「現状と課題」のページに列挙された項目は次のとおり。
 「オフィス集積度、金融集積度、用途地域等、土地利用の現況、建物構造等、借地権割合、都心主要オフィスエリアにおける空室率の推移、オフィス募集賃料の推移、オフィスビルの立地ニーズと現状の課題、路線価図の比較、日本橋周辺の主な開発状況、地下鉄駅降客数、日本橋地域在住者数」。

 あれれっ?ここには景観の“け”の字も出てこない。会の名称である「みちと景観を考える」とは、おそらく、主に首都高の移設問題と日本橋地域の都市景観について考えるってことなんだろうな、と思ったのに。変だなぁ。

 「都心主要オフィスエリアにおける空室率の推移」の項目をみると、「日本橋地域のオフィス空室率は、1999年9月時以降は改善傾向にあり、2001年9月時点では、約半分程度となっている。しかしながら、丸の内地域や西新宿地域等と比較すると、依然として、かなり高いオフィス空室率であることがわかる。→高いオフィス空室率」と記されている。
 次に「オフィス募集賃料の推移」という項目を見ると、オフィス賃料のデータが示された上で、「オフィスの募集賃料は、全体的に低下傾向にあり、日本橋地域の賃料は、西新宿と同程度となっている。また、東京駅を跨いで反対側に位置する丸の内周辺と比較すると、約半分の賃料であることがわかる。→オフィス賃料の低下」という説明が付されている。
 「路線価図の比較」の項目では、「また容積率等が異なることから、路線価を他地域と一概に比較することはできないが、丸の内、銀座、青山といった地域と比較した場合、丸の内、銀座よりも、路線価はかなり低くなっている。→周辺地域と比べ低い路線価」と書かれている。

 以上、「日本橋地域の現状と課題」というページに表れているのは、オフィスビルなどの不動産的価値をなんとかして高めていきたいという人々の金銭的欲望やら、丸の内・銀座・西新宿などの都心他地域に向けられた嫉妬心やらである。(つづく)

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コメント

次回の講座、やわらかめのやつをひとつ、お願いします。

投稿: 高尾 | 2005/12/13 16:31

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