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2006/01/07

お江戸日本橋の魅力とは? その3

 ネットを検索していてみつけたが、講談社版『熙代勝覧』が、「高坂洋の世界」というホームページに転載してある。著作権保護の観点からみて、どうかなぁ?と疑問にも思う転載だが、まあ、私個人としては、同書の宣伝だと解釈しておこう(他の執筆者の方々や講談社からは怒られるかな)。

 というわけで、その転載を利用させていただくことにして、日本橋北詰の情景のページにリンクする。


日本橋北詰は生鮮市場

 リンク先の写真でははっきりとは見えないだろうが、橋の北詰にひしめく人々のうちの、ざっと3分の1くらいの人は上半身が裸である。前回の記事に書いたように、この辺り一帯が魚市場となっていて、もろ肌脱いでいる人々は魚を運搬する人足たちである。その他にも魚を売買する人々で、橋の北詰はあふれかえっている。

 この魚市場の雑踏のすぐ外では、路上にザルやタライ、台などを置いて、その上に並べた野菜を売る商人たちが描かれている。日本橋の橋の上でも、こうしたスタイルの野菜売りたちが商売している。魚を仕入れにきた人々のなかには、帰りに野菜も仕入れていく人がいるのではないだろうか。

 おそらく、ここに描かれた情景は、市場が開かれる午前中の風景だと考えられる。人々のざわめきや魚のにおいが沸き立つような、賑わいの情景である。


江戸庶民の姿

 市場商人や市場で働く肉体労働者たち、それから、市場の客のうちのかなりの割合を占めたであろう、魚や野菜の行商人たち。
 こういった江戸の庶民たちが、『熙代勝覧』に描かれた日本橋北詰の情景の主役である。

 前回の記事とあわせた“まとめ”は、また次回に。

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