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2006/02/25

今日はワン・コイン古文書講座の日

 今日はワン・コイン古文書講座の日。この講座も3回目を迎えます。受講される皆さんにお会いするのが、とても楽しみになってきました。

 事前のお申し込みは不要ですので、この記事を読まれて興味をもたれた方は、500円だけご用意の上、お気軽にお出で下さい。詳しいご案内はこちらです。

 本日の講座は私の担当ではありませんが、時間を少し拝借して、来月11日に予定している江戸東京歴史散歩のご案内をさせていただきます。詳しいご案内はこちらをご覧下さい。この歴史散歩への参加を希望される方は、今日、会場にてお申し込みいただけます。なお、本日の講座には出席されない方で、歴史散歩への参加を希望される場合は、このブログのプロフィールのページにある私のアドレス宛のメールで、参加を希望する旨をご連絡ください。その際、お名前とご住所をご記入くださいますよう、よろしくお願いします。

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2006/02/16

お江戸日本橋の魅力とは? その11

「地域社会」への過大な期待

 「都市計画」やら「まちづくり」やらの「専門家」と称する人々がしばしば過大な楽観的期待を寄せる対象となっているのが、「地域住民」やら「市民」やらの存在である。ここでは、こうした存在をおおざっぱにまとめて、「地域社会」とでも呼ぶことにしよう。

排除する「地域社会」

 ところが、私たちがこうした「地域社会」の一員になるのはなかなか難しい。一言でいって、持たざる者はそこから排除される。
 
 何を持ってないと排除されるのか?それは、土地・家屋・商店の営業権・子供などである。

 だから、仮に結婚していたとしても、安アパートに暮らす子供のいないフリーターなどは、「地域社会」の一員になかなかなれない(そして、フリーター自身も、多くの場合、「地域社会」の一員などにはなりたがっていない)。

 土地・家屋や店を持っていなくても、子供がいて地域の小学校などに通っている間は、「学区」を単位とする「地域社会」にコミットする道が開かれるが、それは子供が成長するまでのほんの一時期である。

 さらに、これを持っていないと「地域社会」からはほぼ確実に排除されるであろうモノとして、日本国籍または有効なビザ、住民基本台帳法上の「住所」などを挙げることができる。
 ただし、これらのものは、それをもっていなければほぼ確実に排除の対象となるが、持っていたからといって「地域社会」の一員として認められるわけではない。先に挙げた、土地・家屋・店の権利・子供などを持つことが必要である。

賞味期限切れの「地域社会」幻想

 弱体化した「地域社会」の再生を図るには、「地域社会」に入る資格を持っているのに「地域社会」の一員として行動することには消極的な人々を口説いて、積極的な参加をうながせばよい、という牧歌的な時代が、かつてはあったのかもしれない。
 
 実際、今なおそうした幻想を抱いて「地域社会」の再生を主張し、その一方で、土日に働いて疲れたフリーターや外国人労働者が、やっと休めた平日の午後に小学校の通学路や公園へ迷い込んだりしたところを白い目でもって監視しろと、ポスターを貼りまくって呼びかける人たちもいる。あるいは、そんなフリーター風情が入居してくるような賃貸のワンルームアパートの建設には、「地域」一丸、体を張って反対するぞぉっていう人たちもいる。
 そんな賞味期限切れの「地域社会」に何かを期待しての「都市計画」や「まちづくり」は、そろそろ見直さなきゃいけないんじゃなかろうか。

多様性とディテールの景観

 取り組むべきは、新しいスタイルの「地域社会」を創ることだろう。日本橋「地域」や六本木ヒルズ「地域」においても根付く(あるいは首都圏の後背で「荒廃」する北関東各地などでも根付く)、新たな「地域社会」を。そんな「地域社会」に生きる多様な人々が各々コミットして産み出した都市景観には、本物の多様性とディテールの美しさが宿るんじゃないかと夢想する。

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2006/02/15

巡見~江戸を縦貫する 番外 ヒルズヒルズヒルズ 感想その1

すべてをデザインせよ! 

 東証から日本橋、アークヒルズ、六本木ヒルズ、最後に表参道ヒルズ。ヒルズの歩き比べは、思った通り、というより、思った以上に面白かった。

 全体の感想はまた近日中に書きたいが、今回は六本木ヒルズを歩いて印象的だったことを少し。
 六本木ヒルズの空間を支配しているのは、ここもあそこも全部アートデザインしつくさなければだめ、という意識ではないだろうか。

 ビルの外観はもちろん、天井に床に、柱の一本一本、それから、小さな照明一つ一つにいたるまで、すべて丁寧にデザインしていこうという意図。結果、建物内部のちょっとしたコーナーにまで変な置物がおかれている。べつにそんなもの置かなくてもいいじゃないか、と思う場所にも、なにがしかのオブジェがあったりする。
 デザインの洪水。アートデザイン化の強迫。

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2006/02/13

お江戸日本橋の魅力とは? その10

ご紹介
 本連載「お江戸日本橋の魅力とは?」のその8では、何かの手違い(?)からだと思うんですが、ビルオーナーの日ごろの主義主張を真っ向から否定し、日本橋に背を向ける方向で建てられてしまった高層ビルについて批評してみました。
 その後、ネットを検索していて、「都市徘徊blog」のasabataさんの書かれた、「まさにそのとおり!」と共感できる記事とお写真に出会えたので、無断ですが、紹介します。こちらをクリックしてみてくださいませ。
 ニューヨークからやってきた、逆走する帆船の姿です。
 他にも、「都市徘徊blog」さんの方では、都市景観について興味深い記事がたくさんあります。これまた無断ですが、おすすめします。たとえば、こちらとか、こちらとか。
 個人的には、こういう写真や、こういう写真に見入ってしまいました。

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2006/02/10

巡見~江戸を縦貫する 番外 ヒルズヒルズヒルズ

本年度、各大学で、奇特にも私の講義を受講してくださった方への業務連絡です。

巡見「江戸を縦貫する」の番外を、来週2月14日の火曜午後に実施します。
集合の場所と時間は、JR東京駅丸の内中央改札を出たところに13:00です。
そこから兜町の東証を見学したあと、地下鉄などで移動して、六本木ヒルズ、赤坂アークヒルズ、もし時間があれば、表参道ヒルズにも行きましょう。打ち上げは、いつものごとく歌舞伎町かな?
ヒルズの発達史や、ホリエモンの夢の跡などをたどりましょう。

大学の受講生以外の方でも、もし興味があればご一緒に。その場合、このブログのプロフィールページでアドレスをご覧の上、事前にメールしてくださるとさいわいです。

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2006/02/03

お江戸日本橋の魅力とは? その9

景観からの疎外

 前回、前々回の記事で、景観からの疎外という問題について、二、三の素材をあげ、ごく簡単な検討を試みた。

 地域社会に生きる人々が景観から疎外される、という問題的状況は、現在、ますます深刻化しているように思う。

 都市広域のグランドデザインをお役人や「専門家」が策定し、その中の街区開発は大手のデベロッパーが専横する。そして、そこに建つ新しいビルの外観は、デベロッパーが選んだ、遠隔の地に暮らす建築デザイナーたちが考え、その内部のテナントの外装・内装は、例えばそのテナントがもしコンビニであれば、コンビニチェーンの「本部」が細部まで決定する(これがコンビニやファストフード店ではなく、それぞれ「個性的」なたたずまいのブランドショップなどであっても、大筋で同じことだろう)。

 こうして、マクロなレベルからミクロなレベルにいたるまで、地域に生きる人々をほぼ疎外しつくして作り出された景観が、東京の「最先端」とされる都市空間においては共通して見いだせる。

模造される多様性やディテール

 実際に地域に生きる人々を疎外して遠隔の人々がコントロールする景観に、多様性やディテールは生まれない。出来の良いテーマパークみたいに、もしそこに多様性やディテールのように見えるものがしつらえられていたとしても、それは多様性やディテールの模造に過ぎない。

 次に考えなくてはならないのは、地域に生きる人々とは誰のことをいうのか、という問題である。「地域に生きる人々」と認定されるためのハードルの問題である。

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