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2006/08/11

集中講義にて学ぶ

 先日、初めて集中講義なるものを担当した。講義を聴いてくれたのは、埼玉県の川越の近くにある東京国際大学の商学部の学生さんたち。ざっと100人くらい。
 試験を含めて13コマの講義を4日間で済ませる。聴いてくれる学生さんにとっては、なかなかハードな4日間だったと思うが、こちらも初めての経験ゆえ、結構、疲れた。
 
 しかし振り返ってみると、集中講義というスタイルは大変有意義で、これは予想外の収穫。

 講義の内容はいわゆる日本史概説。今回は古代から近世までの通史をしゃべった(9月にまた4日間出講して、そのときに近世近代を扱う)。同じような概説は他の大学でも担当させてもらっているが、それらは週1回1年間の通常講義である。そうしたペースに余裕のある通常講義と今回の集中講義とを比較して思ったが、通史のようなものは、ある程度、期間を圧縮して一気にやる方がもしかすると良いかもしれない。

 学生さんの立場にたつと、通年の場合、何ヶ月も前の講義内容については記憶が薄れてしまうが、集中講義であれば、古代の国家体制と中世の国家体制とを比較対照する場合でも、つい昨日聴いたばかりの講義の内容と今日の講義の内容との照らし合わせだったりするから、歴史のダイナミズムが感得されやすいように思う。

 それともうひとつ。講義の内容自体について。週1回の講義だと、1回1回の講義ごとに話の“山場”をひとつずつ作っていけば、それである程度、しゃべってる方もちゃんと自己満足できるんだけど、集中講義だと、そうやって作ってきた1コマ1コマの“山場”が、1日に3個も並び立っちゃうことになる。そうなると、どうしても、それぞれの“山場”同士の関係についてもきちんとしゃべることになるし、あるいは、そうした1コマ1コマの“山場”を土台にして、もっと高くて大きな新規の“山場”を、その日のまとめとして作らなきゃいけなくなる。

 こうしてみると、今までやってきた通年の日本史概説の講義内容については、それが毎週毎週の単なるトピックの羅列のように感じられる面も出てきた。これは貴重な反省材料だと思う。

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