「巡見~江戸を縦貫する」本年度最終回のご案内
本年度の「巡見~江戸を縦貫する」では、三ノ輪にある遊女の投げ込み寺・浄閑寺からスタートして、吉原ソープ街→山谷ドヤ街→浅草新町→浅草寺→浅草橋問屋街→神田問屋街と歩いてきました。今回がいよいよ本年度の最終回で、日本橋から丸の内を経て江戸城本丸までの区間を歩き、巡見の全行程を完結させます。
巨大都市江戸に一本串を突き刺してみて、その端から端まで歩き通してみるというのが巡見の趣旨です。むろん、江戸を串刺しにする場合、この巡見コース以外にも、いろんな方向に串を打つことが可能です。しかし、江戸の重層性・多様性を実感しつつ、同時に、現代都市東京の重層性・多様性にも幅広く触れるためにもっともふさわしいコースが、吉原遊郭の裏手に始まって江戸城の天守台に終わるこの巡見コースだと思っています。
問屋街を歩いた先日の巡見は、季節はずれの豪雨にぶつかりました。寒いなか足を濡らしながらの強行軍にて、参加者のみなさん、ご苦労様でした。また、番外の巡見として近代都市史研究者の大岡聡さんたちと一緒に行った新大久保のコリアンタウンの活況は印象的でした。それから、赤坂アークヒルズ・六本木ヒルズ・表参道ヒルズの三ヒルズ歩き比べは、現在、東京のあちらこちらで増殖している「都市再開発」空間の過去と未来を考えるための手がかりを豊富に与えてくれました。
ともすればノッペラボウに見えやすい都市社会が、本当はそれぞれがかなり異なった多様な部分からできた、モザイクのようなものだという感覚を保つことが大事だと思っています。
そのような感覚こそが、過去・現在の社会の諸局面を対象とする研究のモチベーションにつながるし、また、そうした諸局面に視線を向けている自分自身の立ち位置を相対化し、わが眼のレンズの色やら偏差やらを知らしめてくれるからです。
そんなわけで、下記の要領をご検討の上、皆さんふるってお出ましくださいませ。例によって、この巡見のお誘いは、基本的には私が今年度担当している各大学での講義の受講生を対象にしていますが、それ以外、過去の受講生の方や一般の方も遠慮なくどうぞ。ただし、一般の方は、ご面倒ですが、私宛に住所・氏名を明記したメールをお出しください。集合場所などを折り返しご連絡します(アドレスはプロフィール欄をみてください)。
記
日時:2007年2月17日(土)の午後。所要時間3時間半強。
集合:当日正午12:00。
集合場所:講義の際のご案内のとおりです。
集合場所がご不明の場合はメールでお尋ねください。
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