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2008/03/25

いま安室がよいねぇ

 安室奈美恵のシングルCD「60s 70s 80s」が、彼女にとって久しぶりのオリコン週間チャート1位になるみたいだ。このブログでも、先月末、「最近のお気に入り」という記事で、このCDに入っている「ROCK STEADY」が好きって書いた。その時点では、まだCDは発売前だったが、蓋を開けると、やっぱり大ヒット。別に、自分に先見の明があると言いたいわけじゃなくて、こんな摩耗しきったおっちゃんの感性に訴えてきたくらいだから、このヒットはあまりに当然だと思う。そんなわけで、「60s 70s 80s」、さらに自信をもっておすすめ!
 先の記事では、トップ歌姫の責をエイベックスの後輩たちに任せてからの安室の伸びやかさが良いなぁと書いたけど、これでまた、プリマ・ディーヴァになっちゃったね。なにかと誤算つづきのエイベックスが、ここにきて安室の営業に力を入れたのかもしれないけど。
 で、今度のシングルも良いけど、アルバムの「PLAY」もおすすめ。収録曲のうち「FUNKY TOWN」や「BABY DON'T CRY」が今のところ好きだなぁ。シングルもアルバムも、どちらも、ダンスみなきゃ損だから、お求めの際は、必ずDVD付の方を。
 去年今年、私と一緒に巡見であちこち歩いた人は、「BABY DON'T CRY」のPV、結構楽しめるのでは。
 

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2008/03/13

新宿のイタリア料理、イル・バーカロ

2011.12.27.付記
以下の記事で紹介した山崎大輔シェフが、在日イタリア商工会議所主催の料理コンクールでみごと優勝しました。まあ、当然の優勝でしょうが。それについてはこちらの記事をご覧ください。
なお、2011年12月現在、山崎シェフは、以下の記事に出てくるイル・バーカロの姉妹店である銀座バラババオでシェフを務めていらっしゃいます。

(以下、元の記事)
気楽なバール・トラットリア
 僕が新宿で飲むときはたいていイル・バーカロというイタリア料理店(というかヴェネツィア風居酒屋というか)。前回の記事ではここで建築史の陣内秀信先生とお会いした話を書いた。いつだったか、アコーデオン奏者のcobaさんが飲んでらっしゃるのを見かけて、「大ファンです。」と思わず声をかけてしまったこともある。
 このお店に行ったことがなくったって、そんなお客の顔ぶれを聞いただけで、イタリア愛好者の皆さんなら、「ああ、ここはすごく良い店なんだな。」と確信するだろう。

 バーカロが開業してからどのくらいだろう?もう10年以上かな。ときどきブランクはあるが、開業当初から今にいたるまで通いつづけている。
 というのも、このお店、まずは安い。カウンターでの立ち飲みなら、ワイン2~3杯におつまみを何種類かつけて小一時間いても、1000円いくかいかないか。
 もちろん、料理も美味しい。気取らない料理で、なにを食べても外れない安定感がある。というのが開業以来の感想だった。ところが、近年、ここの料理がなかなかすごい。

山崎シェフ
 一昨年くらいだっただろうか。いつものようにカウンターで小皿のおつまみを食べていて、思わず絶句するくらいうまかったことがあった。びっくりしている僕に、ホール担当の人が、それを作った人を紹介してくれた。
 その人が山崎さん。それ以来、すっかり山崎さんの料理が気に入っている。
 シェフの名前が看板になるようなタイプのお店じゃなくて、こうしたスタイルのお店の大きな厨房組織から、山崎さんのような光る料理を作る人が出てくるってのはちょっと珍しい気がする。
 以前は、きっちりと叩き上げた職人さんタイプの料理人が安定した料理を出しつづけるってところがバーカロ(とその系列店群)の魅力だと思っていた。そんな厨房で学ばれた山崎さんには、そうした安定感は当然のことながら備わっているし、ご本人もそうしたスタイルを大切にされているようだ。
 そして、山崎さんの場合、その安定感の上に光る美味しさがある。オリジナル性の高いレシピでもって料理人の個性がアピールされるって例は珍しくもないことだが、こんなふうに、定番料理の中にでもありきたりの皿とは違う個性の光が宿るってケースにはなかなか出会えない。もちろん、山崎さんは、その定番の中にも、あまりでしゃばらない創意工夫をたくさん込めているんだろう。

「山崎さんご指名で」
 というわけで、それ以来、山崎さんご指名のお任せ料理を予約して食べに行ったりしている。いつものお店のメニューにはない、美味しい料理をたくさん楽しんでいる。イタリア好きの友人にもそんな“山崎さん指名”のコースを薦めたところ、喜んでもらえてるみたいだ。皆さんもぜひお試しを。ただし、山崎さんが系列他店へ出張されることも少なくないみたいだから、その辺りはご予約の際に要確認かな。
 お店のメニュー設定にもともとあったと思う「シェフお任せコース」の範疇で予約を受けてくれるんじゃないかな。ちょっとびっくりするくらいお得な値段。Rimg0016


山本さんのデザイン・カプチーノ
 それから、最近のバーカロの楽しみは、ホール担当(副支配人)の山本さんが出してくれる、いわゆるデザイン・カプチーノ。表面の泡を利用して絵を描いたカプチーノ。うちの子供たちは(そして僕もカミさんも)この山本さんのデザイン・カプチーノが食後の楽しみ(今まで食後にカプチーノだなんてあり得なかったなぁ)。
 カプチーノも良いんだけど、個人的には、山本さんのサービスがなかなか好きです。“一分の隙も無い”とか“ワインに対する情熱があふれる”とかいったスタイルではまったくないんですが、これがなかなか良いんだなぁ。カプチーノのデザインもそうだけど、要するに、センスある人なんだよな、山本さんは。
 彼の手が空いているタイミングがあったら、ぜひ、デザイン・カプチーノを頼んでみてくださいな。題材はこっちから指定してもたいてい彼はこなしちゃうけど、お任せ自由題も楽しいよ。080113_6

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2008/03/05

新宿のイル・バーカロにて

 昨夜、新宿で買い物をしたついでに、新宿三丁目にあるヴェネツィア風居酒屋のイル・バーカロにて、ひとりで夕食。昔から気に入っているこのお店の紹介はまたあらためて。(付記:紹介記事はこちらをクリック

Rimg0017_3
 食事が終わった頃、建築史の陣内秀信先生が、学生さんたちを連れてご来店。まあ、ヴェネツィアと関わりの深いこのお店に、あの陣内先生がいらっしゃること自体はなんの不思議もないわけだけど、僕にとっては、陣内先生とお会いするタイミングは、なぜかいつも絶妙というか、微妙というか。

 以前、このブログで、盛り場論批判の記事を書いた。批判の対象のひとつが陣内先生のご著書。すると、その直後、先生が所長をされている法政大のエコ地域デザイン研究所から報告の依頼。(そのときの報告内容の要旨についてはこちらの記事を読んでみて下さい。


 今回も、このブログで、鞆の浦の架橋・埋立工事をめぐって、工事反対の運動のやり方への疑問を書いたばかり。そんなタイミングで、反対運動の中心にいらっしゃる陣内先生と、またしても偶然お会いすることに。もちろん、こんなブログの記事なんて、先生はご存じないままだが。

 というわけで、お店の立ち飲みカウンターバーのコーナーで、ワインをご馳走になりながら、これさいわいと、鞆の浦の問題について色々ぶしつけな質問をさせていただいた。それでも、イヤな顔をされることもなく、どの質問にもきっちりと答えてくだる。
 
 先の記事の末尾でもふれた、観光地化した町の過疎化・空洞化の問題についても質問した。すると、すでにその問題は先生も視野に入れていらっしゃって、その上での将来構想も話してくださった。農村部におけるアグリトゥーリズモの漁村版、ペスカトゥーリズモの動きなどは初めて知った。

 故郷のことであるにも関わらず、わからないことだらけで、この問題については判断保留状態のままの自分が少々恥ずかしくなる。

 鞆の話の後は、僕の大好きなイタリアの田舎町スポレートにあるモンテ・ルーコという山の保全活動に陣内先生が関わっておられたことを初めてうかがう。それから、ローマの夜といえばもっぱらナヴォーナ広場周辺が一番だと僕は思っていたけど、そうじゃなくて、最近はカンポ・ディ・フィオーリが熱いんだとかいった話も。
 他にもたくさんの話題で時間があっという間。同席の学生さんたち、先生を独り占めしちゃってすみませんでした。

 おしまいには、調子にのって、先生のご本では「イタリア都市再生の論理」が一番好きです、などと口走ってしまった。まあ、実際、僕はこの本が大好き。おそらく、一般に公開された先生のお仕事の中では、最も初期のものだろう。かなり過激な内容の本。この本を読めば、たとえば、歴史的建造物のファサードだけを残してこと足れりとするような保存の問題点がはっきりとわかる。そんな本。
 近年もたくさんの研究成果を世に送り続けていらっしゃる先生に対して、受け取りようによっては失礼なことを口走ったわけだけど、それに対しても、今のご自身からみたその本に対する思いなどをストレートにきかせてくださった。

 文字通り、願ってもない、まことに貴重な夜だった。

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