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2008/09/26

朝日カルチャーの江戸歴史散歩

 昨日も歴史散歩の案内人をつとめた。朝日カルチャーの講座。朝日カルチャーでの町あるき企画は、私にとって初めてだったので、それなりに緊張。

 『江戸名所図会』の「山下」図を手にもって、上野のお山の山王台(現・西郷像前の広場)・五条天神社(現・アメ横入り口)・山下の床店葭簀張営業地(現・上野駅敷地の南端あたり)を歩き回る。
 近世の上野山下の広場について、詳しくは、拙著『江戸の民衆世界と近代化』(山川出版社)の第1章をお読みくださいませ。『江戸名所図会』の「山下」図については、目黒の彦十さんの「鬼平犯科帳と江戸名所図会」というHPのこのページこのページが見やすいです。実を言うと、私も大の池波ファンですが、こちらのHP、池波ファンにとってとても面白いです。
 
 さて、次に、山下の広場を稼ぎの場としていた人々の居町へと向かう。床店で古道具・古鉄物を商っていた文蔵少年が暮らした下谷幡随院門前。それと、山下を勧進の場とすることも多かっただろう願人坊主たちの集住地で、落語「黄金餅」の舞台ともなった山崎町。途中、現存する同潤会アパートとして希少な上野下アパートにも立ち寄る。
 その後は、源空寺の墓地(伊能忠敬や谷文晁・幡随院長兵衛らのお墓がある)へ。この源空寺の門前町では高村光雲が生まれ育っている。光雲の父は露店商だが、たぶん、上野山下を稼ぎの場とすることもあったのではないか。

 そこから浅草寺へ。本堂裏手まで進む。奥山のお話はまたの機会に、ということで、今回は、浅草寺と寛永寺の関係についてお話して、解散。

 先週の新宿教室での予告の際は、ちょっと無理めを承知で、全行程1時間半と。案の定、それでは収まらずに、結局、2時間かかりました。受講生の皆様、お疲れ様でした。本当は2時間半くらいかけたかったところですが。

 11月には、ふたたび朝日カルチャーで、同様の企画。今度は日本橋界隈へ行きます。興味をもたれた方はぜひお出でください。詳しくはこちらのページへ。

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