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2009/01/05

巡見「江戸を縦貫する」番外編“ヒルズめぐり”のご案内

 来月、2月14日(土)の午後に巡見「江戸を縦貫する」を実施する予定です。基本的には、各大学で私の講義を受けている学生さん(あるいは受けていた元学生さん)を対象にしてのお誘いですが、一般の方も歓迎します。
 午後1時くらいの集合にするつもりですが、まだ固まっていません。集合時間や集合場所については、後日、あらためてご案内します。

 今年度最後の巡見です。コースは、アークヒルズと六本木ヒルズの現況確認を軸にして、他にもう一箇所か二箇所まわってみる予定です。品川・大崎あたりの再開発地区に行くか、あるいは、久しぶりの表参道ヒルズに行くか。

 それでは、以下、ヒルズめぐりという企画の趣旨などを少し書いてみましょう。趣旨といっても、まあ要するに、都市のユートピアとして作り出されたヒルズを実際に歩いて体感しようというだけなんですが。

 「皆さまは六本木ヒルズ周辺のイメージはどんなでしょう???僕はカッコいいの一言に尽きると思います。六本木ヒルズ周辺地域は昔から根付いたコミュニティを大切にしていて、ビジネスだけの街ではなく総合的な複合タウンであることを教えてもらい、すごく感心しました!六本木ヒルズ周辺はビジネスだけじゃなく総合的な街なんだっていうことに気付かされたことによって六本木ヒルズはまたさらにカッコよく見えた今日この頃でした。(笑)」
(引用おわり)

 これは、ダイヤモンド社(ビジネス関連書籍などをメインとする出版社)が編成した「学生記者クラブ」の大学生さんによる企業取材の記事(「メンターダイヤモンド学生記者クラブBlog」2008.12.19付)からの引用です。なかなか微笑ましい文章ですね(笑)。取りようによっては、涙ぐましい?

 六本木ヒルズ。学生記者も言うように、世間一般では、しばしば、理想的な都市空間の代表例とされてきた街区です。その開発にあたったのが森ビルという不動産会社。
 次の引用は、その森ビルの社長が、自社のホームページの“社長あいさつ”で述べている、ヒルズに対する自賛の言です(無断リンクはダメらしいので、引用元の方が読みたい方は、お手数ですが、検索かけて森ビルのホームページをたずねてみてください)。引用中に出てくるアークヒルズとは、この会社が手がけた街区開発の第一号のことです。

 「森ビルの歴史は、既成概念への挑戦の歴史です。40年近く前、アークヒルズの再開発に着手したとき、「街の破壊だ」と非難されました。完成して21年、アークヒルズは緑に包まれ、成熟した街となりました。森ビルは街を破壊したのではない。既成概念に挑戦し、それを破壊したのです。多くの人が未知の世界に足を踏み入れることを戸惑います。再開発は、そうした人々と対話を重ね、夢を共有し、多くの法規制の壁も超えなくてはなりません。森ビルの仕事は楽ではない。しかし、ここに森ビルの存在意義があります。(中略)
 六本木ヒルズは、国内より世界で高く評価されています。この開発の意義を、世界が先に理解したことはとても象徴的です。森ビルのライバルは「世界」であり、評価を下すのは「未来」です。世界と都市の未来に照準を合わせ、必要とあらば、既成概念や過去の成功体験も捨てて前進します。」
(引用おわり)

 つまり、うちが作ったヒルズは素晴らしい、世界も評価している(その一方で国内の評価はまだ不十分である。それは日本人が古臭い都市概念にとらわれているからだろう)、というお話です。

 では、森社長ご自慢のヒルズはどんなところが素晴らしいのか。以下は、同じく、森ビルのホームページの中の「森ビルの都市づくり」というコーナーからの引用です。

 「森ビルが理想とする都市は「Vertical Garden City - 垂直の庭園都市」。細分化された土地を集約し、建物を高層化してつくるそのコンパクトシティは、様々な特長と魅力を持ち、これまでの都市が抱えてきた数々の課題への解決策も提示します。その都市を核にして、人と人が出会い、交流し、多彩で活発な経済活動や文化活動が生まれる。そこに暮らし、集う人々に活力を与えるだけでなく、安全で、安らぎに満ちた憩いの場所になる。建物とインフラだけで都市をつくることはできません。人々の暮らし、日々の営みを支え、育むこと。未来へ向けて地域やコミュニティの可能性を引き出し、発展の力になること。そのために、社会に対し、様々なヴィジョンや仕組みを提示し、働きかけること。時代の要請に応えながら、遥か先を見据えた都市づくり。それが森ビルの使命だと考えています。」
(引用おわり)

 高層化された垂直都市。つまりは、森社長の信奉する、あのコルビュジエが描いた理想都市の実体化がヒルズ、というわけです。その都市空間は、人々に活力を与え、安全や安らぎで満たされていて、地域やコミュニティの可能性を引き出す、と。

 そんな都市のユートピア、六本木ヒルズはいったいどんなところか。みんな、行ってみたいですよね。

 あと、この巡見では、アークヒルズにも行きます。前にも書いた通り、森ビルが誇るヒルズ・シリーズの第一号。六本木ヒルズの先輩。今年でたしか開業23年目。森社長いわく、「既成概念」を「破壊」して作られ、今は「緑に包まれ、成熟した街」だそうです。
 先に紹介した「学生記者クラブ」の別の記事を読むと、社長は、サステイナブル(持続可能)な街を作ることが大切だ、とも述べています。このアークヒルズで、社長が重視するサステイナビリティを検証してみましょう。

 今、都市を考える上で、森ビルのヒルズにこだわらなくてはならない理由については、こちらの過去記事を読んでみてください。

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