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2010/09/17

餅は餅屋で、今年の夏の贅沢

 先週のソウル出張をのぞけば、毎日家で家事と仕事を繰り返す単調な今年の夏休みだったけど、ひとつ、新鮮でとても「贅沢」な体験だったのは、まるまる一日のテレビロケ。

 「時代劇おもしろ雑学虎の巻」、ぜひみてね!

 CS系の時代劇専門チャンネルで放映している「時代劇おもしろ雑学虎の巻」という10分間の番組に、昨年度からときどき呼んでいただいて仕事をしています。主な出演者は、タレントのはしのえみさんと、鬼平シリーズなどをてがけた大物時代劇プロデューサーの能村庸一さん。昨年は、このお二人を相手に、スタジオでクイズの出題と解説なんかを3回くらいさせてもらったんですが、今回はスタジオを出て屋外ロケの企画。

 僕の出演は2回で、番組のお題は、1回目が現代東京に江戸の名残をさがす「江戸探し」、2回目がその名もずばり「市中引き回し」。

 放送予定

 「江戸探し」は来週放送、「市中引き回し」は再来週の放送です。時代劇専門チャンネルを視聴している方はぜひご覧ください。放送スケジュールは、「江戸探し」はこちら「市中引き回し」はこちら。

 餅は餅屋

 今回は企画段階からお手伝いさせていただきましたが、僕の提案企画は「江戸の事件現場をめぐる」と「江戸探し」の2案。いちおう自信作でした。そして、プロデューサーさんやディレクターさんからのご提案が「市中引き回し」。で、実際にロケハンにも行って、検討した結果、僕の提案した2案はこれらを混成圧縮して「江戸探し」1回分に。もう1回は制作スタッフご提案の「市中引き回し」に。

 当初の本音をもらしちゃうと、「えぇ?市中引き回しの方って面白いのかなぁ??」。この企画は文字通り、罪人に課された市中引き回しのルートを現代の東京の街で実際にたどるというものなんだけど、最初それにあまり魅力が感じられなくて…まあ、今にして思うと、要するに大人気なく自分自身の出した企画にばかりこだわってたわけですが。

 でも、ロケをやってる間に、自分でも楽しくなってきて、今も思い出深いのは「市中引き回し」。もちろん「江戸探し」の方もはしのさんや能村さん、スタッフのご活躍で、負けず劣らず面白い番組が出来たと思いますけど。

 そこで思いました。やっぱり餅は餅屋だと。最初はスタッフの方々の企画の良さが十分理解できなくて、いろいろ生意気なことも言ってしまったと反省。

 なんて贅沢

 ともあれ、テレビロケ、楽しい経験でした。ずいぶん前から土曜お昼の「王様のブランチ」をよくみててファンだった「姫様」はしのさんとおしゃべりもできたわけだしね… 「なんて贅沢なんだ」(伊藤淳史風に)。

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2010/09/16

ソウル出張中に行った食べ物屋さんメモ 付:大宮のお寿司屋さん

 先週は5泊6日でソウルへ出張。ソウルの露店や市場の資料収集と現況見学が目的。

 とても刺激的だった仕事の方のご報告はいつかまた機会があれば、ということで、まずは出張中にソウルで食べた物、というか食べたお店をご紹介。

 韓国料理って、ほんと面白いですよ。ともかく、味の輪郭がすごくはっきりしている。でもって、その明確な輪郭に縁取られたなかみの味自体も原色的な鮮明さと強さが特徴。日本の料理にしばしばみられる複雑な要素のデリケートなバランスや柔らかな輪郭とは好対照。それぞれの国民性がよく表れていると思います。

 まあ、どっちが優れているとか、どっちが好みとか、意見は分かれるのかもしれませんが、私個人としては、どちらの美味しさも楽しめる、ハイブリッドな方向で舌をふとらせていきたいと思っているところです。ただ、舌より先に下腹が肥えて反省中。


 1日目 夕食は、北倉洞のタラ鍋屋さん「ソクチョセンテチッ」。たらの身の他に、肝や卵巣・白子などのワタがたっぷり入った、コチュジャンベースの辛い鍋。ここのお店のは安くてとびきりうまい。
 それから夜食で、黄鶴洞のコプチャン(ホルモン)屋さん「モンナニコプチャン」。この記事の最後に写真を載せておきます。

 2日目 朝食は、武橋洞の干タラスープ屋さん「プゴグッチッ・ムギョドン・トジュッコル」。たぶん牛でとったと思われる透明感のあるスープに干タラが加わった熱々のスープで、ごはんがつく。日本のガイドブックでも紹介されていて、日本人観光客も多いけど、朝の出勤前とお昼休みには、近所のオフィスで働く地元客が大行列。一口飲むたびに体の中がきれいになる気がする美味しさ。
 昼食は、市庁ちかくのスンドゥブ(豆腐鍋)屋さん「チョンウォンスントゥブ」。最近、日本でも流行り始めたスンドゥブ。ここも、日本人観光客と地元客の両方から愛される名店。私はここの味の中毒になってます。
 夕食は、再び黄鶴洞のコプチャン屋さん「モンナニコプチャン」。大好き。

3日目 朝食は、スタバでサンドイッチ。昼食は抜き。
 夕食は、再び北倉洞のタラ鍋屋さん。
 夜食は、みたび黄鶴洞のコプチャン屋さん。ぜんぜん飽きない。

4日目 朝食は、再び武橋洞の干タラスープ屋さん。
 昼食は、市庁ちかくの有名チェーン店でポッサム(ゆで豚をキムチとかで巻いて食べる)。精肉を使うこの料理は高級料理の部類。美味しいけど…それよりはがっつりホルモン系に自分の好みが傾いているのを実感。
 夕食は、同じく市庁ちかくのチョッパル(豚足)屋さん「オヒャンチョッパル・マンドゥ」。毎日売り切れの超人気店。大量のきざみキャベツをお酢のタレにつけて一緒に食べる。バランス良い食事をした満足感。
夜食は、広蔵市場でピンデット(豆の粉で作るシンプルなお好み焼きみたいなもの)。焼くというより鉄板に多めの油で揚げている感じかな。これと生マッコリの組み合わせが最高。
それから深夜のチムジルバン(スーパー銭湯の大衆的なやつで宿泊可)の中の食堂にてスンドゥブ。時間と場所柄を考慮すると、なかなか満足できる味。

5日目 朝食は、武橋洞の名物・巨大肉まん屋さん「サンハネプンシッ」に行くもまだ蒸しあがってなくて、結局、みたび干タラスープ屋さん。うーん、やっぱり美味しい。
 昼食は市庁ちかくのホルモン鍋屋さん「ハンソン」。いろんなホルモンが入っている。鍋でしっかり煮込むのにもかかわらずそれらが柔らかく仕上がってて感心。上手な処理や下ゆでに秘密があるのかな。ここも地元客ですぐに満席。
 夕食は、麻浦のタットリタン屋さんへ向かうも、残念ながら閉店してたので、西大門のチョッパル屋さん「ソデムンチョッパル」。昨日のチョッパル屋さんとここがソウルのチョッパルマニアの人気を二分してるみたいだけど、たしかに美味しい。食事全体のバランスを考えると、昨日のチョッパル屋さんが好みかな。チョッパル単体の味だと、ここのお店が好みかな。たしかに甲乙つけがたい。
 夜食は、よたび黄鶴洞のコプチャン屋さん「モンナニコプチャン」。愛してます。

6日目 朝食は、スタバでサンドイッチ。昼食は、再び市庁ちかくのスンドゥブ(豆腐鍋)屋さん。夕食は、帰国便の機内食。

6日目は、このあと、バスで成田から大宮まで帰り、自宅で夜食をとって、ひさしぶりの我が寝床でゆっくり就寝のはずだったけど… この日、都内であったらしい学会報告を終えて飲んでる二博士と案内人から連絡が入る。今からわざわざ大宮まで下って行ってやるので一緒に飲め、という突然の有り難いご提案。

 というわけで、荷物を置きに戻った自宅でカミさんが作っておいてくれた牛すね煮込みを食べてから、私の地元・大宮にある深夜営業の居酒屋風お寿司屋さん「歩~あゆむ~」へ。夜中1時くらいに合流で飲み始め。
 まずは、二博士と案内人の一行が到着する前に、昆布で軽くしめた甘鯛のお造りでお酒を一杯。思わず唸っちゃうね。これぞ日本の美味!ソウルで刺身だと、大盛りの皿の新鮮な刺身にコチュジャンつけてサンチュで巻いたのを腹いっぱいガツガツムシャムシャだけど。この夜最初の甘鯛は、ほら、やっぱり日本の魚はうまいだろ、っていう大将からの挨拶に違いない。
 そんな絶品甘鯛は、私が食べた分が最後の一人前でした。後から来た二博士と案内人さん、ごめんね。でも美味しかったでしょ。戻りカツオと松崎のサバのお造りも、注文受けて焼く卵焼きも、自家製金目の西京焼きも。〆の握りでさりげなく出されたイカの美味しさがタダモノでないって、口に入れた瞬間に気づいた下総の博士、さすがだなぁ。大将もうれしそうに、それ白イカですって教えてくれた。
 このお店のさらにすごいところはお勘定。上に書いた料理の他に、食べ比べてみようってことで2品頼んだ鯵のなめろうと飛び魚のなめろう。握りは結局1個ずつ5種類。で、お酒を飲んで…1人4枚でおつり。CPでもソウルと張り合えてるなぁ。
 あれれ、うっかりしてたけど、最初に私が1人で楽しんだ魚と酒も一緒に会計しちゃってたよ。お三方、ごめんなさい。いつかお返しをします。

 写真は、ソウルの下町、黄鶴洞にあるコプチャン屋さん「モンナニコプチャン」。働き者で笑顔が気持ちいいお店のお姉さんと、春雨や野菜とホルモンを炒めたヤチェコプチャン。ヤチェコプチャンの他にも、よりヴォリューム感があってジューシーで甘い部位のホルモンを使ったマッチャンクイ、軟骨のついた豚肉を炒めたオドルピョなんかが看板メニュー。

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