2012/09/10

白石温麺(ううめん)美味しいな Shiroishi UUmen alla Checca

 この夏、白石ううめんにはまってます。

 石巻に実家のある友達の帰省の土産。この歳になって初めて食べました。

 特徴は、まず、麺の短さ。調理の際にとても扱いやすいです。
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 今回は、巷の冷製パスタのパクリで、トマトのソース、ケッカソースで。

 まずトマトの皮を湯むきして、種を除き、ざく切りにします。
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 ざく切りのトマトに、バジリコと塩とオリーブオイルとを加え、トマトから出た水分とオイルとが混ざってとろみが出るまで混ぜます。できたら、冷蔵庫で冷やします。
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 ううめんを、やや軟らかめに茹でて、水洗いし、氷水できゅっと〆めます。
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 麺の水をよく切って、トマトと一緒に混ぜます。それを、冷蔵庫に入れてよく冷やした皿に盛りつけます。
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 美味しそうでしょ
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  温かい料理と合わせましょう。
今回は、豚レバーとモヤシの炒め物ラーメン二郎専用醤油FZ風味。豚バラも少し入れて、レバーに脂を足しています。
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2012/05/06

或るジロリアンのGW回想―チャリティー二郎へ行ったんだ

 もうGWも最終日。金も時間も無くて、旅行もできなかったけど、唯一のお出かけが、ラーメン二郎のチャリティーイベント。

 ラーメン二郎って知らない人もいるとは思うけど・・・

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 これが私の愛するラーメン二郎大宮店の普通盛りのラーメンです。うまそうでしょ?
 この記事書きながら、食べに行きたくなったョ。 


 5月3日、ラーメン二郎の本店・支店さんたちが、震災復興チャリティーイベントを、栃木街道店で開催。それに行ってきました。
 某大学の元教え子のジロリアンくんとふたりの道行き。車中、二郎ラーメンを語って講義よりも数段雄弁なワタクシ。

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栃木街道店最寄の壬生駅
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 東武線で、春日部・栃木を経由して、最寄りの壬生駅まで。自宅を朝7時に出発。9時30分ごろ到着。

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 駅からはだいたい徒歩10分強。豪雨のため道が冠水しているところもあり、ちょっと難渋。
 
 そんなあいにくの天気でしたが、すでに行列。写真の建物の裏側に、5~60人の行列。告知されたイベントの開始時間は11時ですが、主催者の判断にて、すでにオープンしてます。

 まずTシャツとタオルを購入。

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 つぎに、神保町店の店主さんが焼く、二郎豚の炙り焼きを賞味。各店主持ち寄りの豚をタレにつけて網焼きしたものですが、絶品。
 よしっ、こんど、二郎大宮店のおみやげチャーシューを使って真似してみよう。

 そのあとは、しばらく雨除けのテントの下で行列して店内へ。店内では似顔絵かきのコーナーも。

 私は、ラーメン二郎の創始者、山田拓美“総帥”と2ショットで記念撮影のコーナーへ。

 ご本人の承諾を得ていないので掲載しませんが、見ていて幸せになるにこやかな笑顔。こういう笑顔のできる人だからああいうラーメンを創りだせるのですね。
 で、撮影の合間、厨房に立って弟子たちの調理を後ろから見つめる眼光のなんと鋭いこと。
 先ごろお亡くなりになった、イタリア料理の名店、ピエモンテの革島宏男シェフのことを思い出しました。客にごあいさつされているときのなんともいえないチャーミングな笑顔と、一転、厨房に入ったときの厳しいお顔。
 その変貌ぶりがとてもよく似ています。

 そのあと、ラーメンをいただきました。チャリティー価格600円、ただしお釣りなしというきまり。とりあえず些少ながら1000円札1枚にてお支払い。

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 売上全額が寄付されるとのことですが、総額128万余りになったそうです。パチパチ。

 最後に、大宮店の店主さんにおいとまの声をおかけし、外でお客の誘導をやっている大宮店の助手さんにもごあいさつ。
 このとき、だいたい正午ちょっと前。行列は伸びて、お店の周りをぐるっと取り囲みつつあります。この時点で、おそらく100人は超えてました。早めに来ておいてよかった!

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 と、まあこれが私のGW最大最良の思い出。

 でも、出かけられなかった代わりに、二郎さんの麺を使わせていただいて、自宅で調理。これがすごく楽しかった。もちろん、イタリア料理風に。
 二郎さんの麺は、イタリア・ウンブリア地方の卵なし手打ち麺、ストリンゴッツィ(あるいはストランゴッツィ、stringozzi strangozzi )に似ています。

 まずストリンゴッツィの定番ソース。ピリカラのトマトソースで。

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 あとは、二郎さんの豚の端肉をつかったペーストを和えてみました。ペペラーダにちょっと似ている。

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 それから、ウンブリアにはないだろうけど、お決まりの明太子パスタ風。思った以上に、相性が良かった。

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 また作りたいなぁ。秋になったら、ポルチーニやトリュフも合わせてみたい。あと、細麺に仕上げてみようかとのご提案もあるので、そうしたら、貝や魚のパスタもやってみたい。もしくは、サフランとか。
 余裕があれば試食会を企画します。その節は、ジロリアンの方々、ご招待しますから召しあがれ。


 


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2012/01/03

お正月、余った刺身と大根のツマで作るスパゲッティ

 久しぶりに書きます。このブログなかで唯一、社会的に有用なシリーズ、創作料理のご紹介記事。

 今回は、いつも無駄にしている人も多いと思う、刺身のツマの大根を使ったスパゲッティです。自分でも実際に作って食べるまでは半信半疑でしたが、かなり美味しいです。いまや、自信をもってお奨め。

 まずは、余った大根のツマ(刺身の汁が付着していても問題なし)を適当に包丁で切ります。本当に適当でいいです。出来上がりの大根の嵩は減りますから、量は多めでいいです。
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 次に、刺身適量を、小さなサイコロ状に切ります。今回は養殖トラウトサーモン。刺身だったらなんでもいいと思います。複数の種類の刺身を混ぜても面白そう。刺身の量は、写真の刻んである分だけで、乾麺150グラムの場合の適量。
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 次に、フライパンにオリーブオイルとバターを入れて温め、大根のツマを炒めます。バターだけで炒めても良いかもしれません。大根が柔らかくなるまで。焦がさないように。
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 刺身を加えて白ワインをふります。必要なら麺の茹で汁を加えて水気を調整。最後に塩コショウで味を調えてから、カイワレの先の方を加えます。万能ネギや春菊でも良いと思います。
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 そこに茹であがったスパゲッティを投入して混ぜて出来上がり。
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 地元、埼玉の誇る地酒、神亀の純米酒を合わせてみたらばっちり。神亀の力強さを考えると、刺身の代わりにスモークサーモンでも良いかもしれないなと思いました。
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2011/12/25

山崎シェフ、コンクール優勝おめでとう

 銀座のイタリア料理店バラババオの山崎大輔シェフが料理コンクールでみごと優勝しました。おめでとうございます。

 このブログでも以前に書いたとおり、山崎シェフは私がもっとも信頼するシェフのひとりです。シェフの現在の勤務先であるバラババオの姉妹店、新宿のイル・バーカロで山崎さんの料理と出会ったのは、だいたい5年くらい前。初めて食べたときから抜群の美味しさでしたが、その後も、料理の味はますます美味しくなるし、レパートリーはどんどん広がるし、ということで毎回毎回、彼の作る料理を楽しみにしてきました。
 昨年春、系列店中のフラッグシップである銀座バラババオのオープンにあたっては、同店のシェフに着任し、その才能をいっそう発揮されているところです。

 そんな山崎さんが優勝したのは、12月14日に在日イタリア商工会議所が主催し服部栄養専門学校において開かれた第2回イタリア料理コンクール。書類審査をパスした10人の若手シェフが制限時間1時間で前菜とプリモを作り、イタリア人6人と日本人2人の計8人の審査員が各皿10点ずつで採点。総得点で順位を決めたそうです。かなりガチなコンクールでるあることがうかがわれます。

 イタリア商工会議所のHPの記事はこちら。
 あと、審査員のひとりだった落合務シェフのブログの記事はこちら。

 なんと、落合さんのお弟子さんもコンクールに出場していたみたいですが(そもそもそれはアリ?)、残念ながら入賞ならず、だったみたいです。山崎シェフの優勝についての落合シェフのコメントは「彼はこれだけ居たイタリア人を納得させる料理を作ったのですね!」というもの。深読みすれば… うーむ、これは誉めてるのかな?

 まあ、それはいいとして、早速、先週、お祝いのワインを1本、持参してバラババオへ行きました。

 さて、そのバラババオ。銀座のど真ん中にあるイタリア料理店ですが、いわゆる高級店ではありません。ヴェネツィアの立ち飲み居酒屋をバーカロと呼ぶそうですが、そのバーカロ・スタイルをお手本にしたお店です。お店の入り口に立ち飲みカウンターがあります。そこだと、作り置きの軽いおつまみとグラスワインで楽しめます。3口4口で食べちゃうくらいの少量のおつまみですが、野菜や魚介類が中心で、だいたい1種類が100円台。グラスワインは300円台が中心。というわけで、私の場合、ワイン3杯におつまみ数種類で1500円も払えばけっこう満足できます。

 こうしてカウンターで気軽に楽しめる前菜にも山崎シェフのセンスが十分光っていますが、もし山崎シェフの料理をしっかり味わいたい場合は、奥のテーブル席へ行ってコース料理を食べるのがおすすめです。

 早くまた山崎さんの料理を食べに行きたいなぁ。一緒に行きたいって人はメールくださいな。食事会を企画しましょう。

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2010/04/22

改良版・韓国海苔のスパゲッティ

 先の記事で紹介した韓国海苔のスパゲッティ。その後、改良を重ね…と言っても数回試作しただけですが、いちおう、まあまあ満足できる物になったので、あらためて記事を書きます。

 アンチョビーや、アーリオ、ペペロンチーノなど、いろいろ試しましたが、結局、海苔の風味を活かすには、できるだけシンプルに、というありふれた結論に。
 ただ、海苔の味だけでは物足りませんから、そこにタマネギを加えてみることにしました。タマネギは炒めるんですが、あまり炒めすぎない方が良いみたいです。いわゆるソフリットというかたちですが、色づくまで加熱しつづけると、海苔とあわせて、全体がベタッとした味わいになってしまいました。タマネギが透き通って、柔らかくなり、麺としっかり絡み合うくらいになれば、それで十分かと。タマネギの歯ごたえや風味が少し残るくらいが、海苔との相性が良いみたいです。

1、タマネギは薄めのくし切に。乾麺150グラムに対して中くらいのタマネギ半分。

2、フライパンに少し多めのオリーブオイルを入れて、タマネギを炒めます。
  透き通って、クタっとしてくるまで。

3、スパゲッティを茹でます。途中、茹で汁をフライパンへ少し移して弱火で加熱。

4、フライパンのタマネギに少し塩を加えて調味。海苔の塩分も計算して。

5、フライパンへ茹であがった麺を入れて混ぜる。
  細切りにした韓国海苔も何度かに分けて投入。

6、皿に盛って、飾りの細切り韓国海苔をのせて出来上がり。

シンプルな作りなので、自分好みの味に仕上げられるようになるまで、何度か試作を重ねてみる必要があるように思います。飽きのこない、なかなか美味しいスパゲッティだと思います。おすすめ。
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2010/03/22

韓国海苔のスパゲッティ

2010.4.22.付記:後日、ここで紹介した韓国海苔スパゲッティの改良版を作りました。こちらの記事を参照のこと。

(以下が、元の記事)
 最近、韓国料理をよく食べるようになりました。で、あらためて美味しいなぁと思っているのが、韓国海苔。で、これでもってスパゲッティを作ってみようかなと。

 1.みじん切りのニンニクと鷹の爪、オリーブオイルと少量のゴマ油をフライパンに入れて弱火にかける。

 2.大量の韓国海苔をハサミで細切りに。

 3.細めのスパゲッティを鍋でゆでる。

 4.ゆであがった麺をフライパンに入れて油とよく絡め、皿に盛って韓国海苔を上からたっぷりかける。

 海苔の他に、好みのナムルを入れてコチュジャンも和えれば、まさにビビン・スパゲッティだけど・・・今回はあくまで海苔の風味を主役にしたいから、他の具はカット。シンプルだけど、海苔の風味を楽しむための料理としては正解かな。(20100323付記:あらためて記事読み返してみたら、単なるアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノに海苔振っただけの料理ですね・・・まあ、オイルにゴマ油を加えることと、ちょっと唐辛子の辛味を強くすることで、とりあえず“韓流”パスタってことにしておいてくださいませ。)
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2009/08/12

オランダ・イタリア旅行記~予告

 8月2日から11日まで、オランダとイタリアへ旅行しました。

 オランダでは、ユトレヒトで国際経済史協会が3年に1度開催する大会へ参加し、イタリアでは、ローマで学術調査をおこないました。

 仕事の内容と成果はそれぞれの“筋々”でご報告することにして、このブログでは旅の間の雑感やら何やらを簡単に書いてみることにします。

 とりあえず、“目次”(予定)は以下のとおり。
 
 1.成田からアムステルダムまでの機内にて
 2.アムスにて~怒らないオランダ人
 3.アムスにて~飾り窓と教会
 4.アムスにて~すりに遭う
 5.都市と清掃業
 6.ローマにて~コルソの上と下、テヴェレの右と左
 7.ローマにて~市場をさがして
 8.ローマにて~めだつ警察
 9.ローマにて~陣内先生の本を片手に

 (つづく)

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2009/03/25

明太子スパゲッティは、バターやクリームは抜きで

 今回は、明太子スパゲッティ。

 オリジナル料理、あるいは、少しでも独自の工夫を加えたレシピだけを紹介していく、というこのブログでの方針からすると、ちょっと掟破りかもしれないけど。

 私の明太子スパゲッティの特徴は、シンプルにオリーブオイルと明太子だけで作ること。で、これがよくあるレシピかと思うと、意外とそうでもない。バターかクリームを加えるレシピがなぜか大半だ。

 以前、イタリアからブオナッシージというパスタの神様みたいな研究家を日本に呼んで、有名なイタリア料理店のパスタを評論させる、という雑誌企画があった。そのとき、番外編という感じで、いわゆる和風パスタを何種類も試食させて、感想を聞くコーナーがあった。

 で、彼が結構たくさんの和風パスタを食べた中で、ただひとつ、これは美味しい、と認めたのが、たらこスパゲッティだった。ただし、そのスパゲッティにバターが加えられていたことに対して、彼も否定的だった。

 まず、たらこスパゲッティについてのブオナッシージ氏の高評価に、私も共感する。パスタに必要なのは、具よりもソースである。
 これは、ステーキ丼よりも牛丼の方が概して美味しいのと同様で、パスタ全体にうまく絡まないゴテゴテした具は無意味である。たとえば、手長エビのロングパスタも、エビの出汁が効いたソースが重要で、載せられたエビ自体は、付け足しみたいなもんだろう(食べている途中でエビの殻むきに熱中して麺をのばしてしまうくらいなら、エビは脇に置いてまずソースが絡んだパスタを食べ、その後で、残したエビの方を、セコンドピアットとしてじっくり楽しむのが正解かも)。
 話が脱線したが、要は、たらこスパゲッティというのは、麺全体にしっかりとたらこが絡むという点で、理にかなった料理である。

 バターやらクリームやらを加える意味はない、という氏の指摘にも賛成だ。商売で作るのなら、たらこの量を減らしてバターやクリームでうま味を補うのも、コスト面からすると有効かもしれない。が、たらこをたっぷり使えば、バターやクリームはいらない。魚卵の味を殺しちゃう。

 さて、今回は、たらこじゃなくて、明太子で作る。オリーブオイルを混ぜると、明太子の辛さはほとんど隠れる。で、明太子の熟成した風味が生きる。

 1.ボールかフライパンのなかに、明太子と万能ネギの小口切りを入れ、オリーブオイルを加えて混ぜる。オイルはまず少なめに入れて、全体を混ぜながら、ちょうど良いペースト状態になるまで徐々に加えていく。

 2.1で作った明太子ペーストの中に茹あがってよく湯きりしたスパゲッティを投入して混ぜる。出来上がり。

2009.7.8.付記 バターやクリーム抜きの明太子・たらこスパゲッティのレシピ・リンク
  シチリアではウニで作るようですが、そのウニの代わりに明太子を使ったレシピ。基本的には私が作るものと一緒で、オリーブオイルだけでペーストに。シチリアのウニ・スパゲッティにならって仕上げにレモンを絞るとのこと。シンプルで理にかなった料理。この沈唱瑛さんのレシピはこちら。
  有名シェフの落合務さんのレシピ(のアレンジ?)を紹介したページがこちら。オイルにはニンニク、それから麺つゆで味を足すみたいだけど・・・それらは必要なのかな?
 

 写真は、ちょっと古いもので、昨年の夏に撮ったもの。ホッピーのロックがよく合う。焼酎を割るのではなく、ホッピーだけをロックで。これはとある編集者の方に教わった飲み方.

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2009/03/06

マルチチュード、フリーター、近世の終焉としての現在

 最近、ネグリ、ハートの本を読んでいる。何を今さら、遅れてるぅ、って笑われるかもしれないが。
 うかつにも、今までは、アントニオ・ネグリやマイケル・ハートという名前と、彼らが<帝国>論というものを唱えているといったぐらいのことしか知らず、その論の簡単な中身を確かめることすらしてなかった。うーむ、お恥ずかしい。

 なぜ恥ずかしいかというと、かなりのブームだった彼らの本の内容をよく知らなかったということもあるが、もっと恥ずかしかったのは、このブログでしばらく連載してきた「近世の終焉としての現在」という記事の内容と、ネグリ、ハートの主張とが、かなり重複しているからだ。きっと、このブログ記事を読んだ多くの人は、なぁんだ、これ、ネグリのパクリじゃん、と思っていたに違いない(誰か教えてくれてもよかったのになぁ)。

 たとえば、「地域」やら、「労働組合」やらが、資本主義的グローバリゼーションに対抗する拠点にはなりえないだろう、という趣旨の私の主張は、実は、そのまま、ネグリ、ハートの指摘であった。

 そして、労働の問題。
 そもそもこの「近世の終焉としての現在」という記事の連載を思い立ったきっかけは、4年前にNHKで放映された「フリーター漂流」という番組をみたことにある。
 前にも話したが、番組をみた直後にとりあえずの感想を「前編」「中編」としてアップしたものの、まとめとなる「後編」が書けなくなった。もちろん私が怠慢なせいもあるが、これは軽い感想を書いて終わりにするのではなく、歴史研究者としてちゃんと正対して書くべきテーマだと感じたからでもあった。で、その「宿題」を果たすべく、やっと去年の5月から書き始めたのが、「近世の終焉としての現在」という連載記事だ。 ネグリ、ハートが、資本主義的グローバリゼーションに対抗する主体として示した「マルチチュード」(排他性・限定性をもつ近代「労働者階級」じゃなく多数多様性の労働者を指す概念としての「マルチチュード」)の問題と、「フリーター漂流」をみて感じた私の問題意識とは、言うまでもなく、そのまま結びつくわけだ。

 だからといってもろ手をあげてネグリ、ハート万歳じゃないが、これまで、ちょっとばかり日本史の研究をやりながら同時に現代の東京をあちこち見て歩くことによって自分の中で勝手に狭く積み上げてきた素朴な問題の構図と、彼らの提起する問題の構図とがかなり一致しているということがとても面白かった。
 極度に不勉強なせいで、幸か不幸か、<帝国>もマルチチュードも知らないまま、主に日本社会だけを素材に私が導き出した論点が、結果として彼らの提示する論点とかなり重複していたということは、図らずも、これらの論点の大切さの検証となるように思う(ということで、ひとつ、私の怠慢と結果としてのパクリとを許してやってください)。

 で、遅まきながら、ネグリ、ハートを読んでみようかなと。私にとっては取っ付きにくい『<帝国>』を後回しにして、まずは『マルチチュード』から読むことにしよう。
 読後の感想はまた後日。

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2009/03/01

おすすめ菜の花スパゲッティ

 前回に引き続いてパスタレシピです。

 この季節定番の菜の花スパゲッティを作りました。単純にアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノに菜の花を加えるだけで美味しいのですが、というか、菜の花の風味を味わうのにはそれが一番ですが、なにか加えるとしたら、なにが良いでしょうか。

 昔の記事では、有名なアルポルトの片岡シェフの本に書かれていた意見を紹介しました。菜の花には、なにかタンパク質を合わせるのが良いと。で、生ハムや鯛、あさり、からすみなどが挙げられていました。からすみ以外はひととおり試してみました。たしかに美味しかったです。あと、前回の記事のホタルイカとキャベツのスパゲッティのキャベツを菜の花に代えても美味しい。

 で、今回、試してみたのは、乾燥トマトです。色の取り合わせといい、味の取り合わせといい、美味しそうでしょ。我ながらグッドアイディア。といっても、どうせすでに誰かが作ってるに違いないけど。

 ①菜の花を洗って、固い軸の方と、柔らかい先っぽの方を分けておく。

 ②フライパンににんにく(みじん切りorたたいて軽くつぶしたもの)と唐辛子とオリーブオイルを入れてゆっくり加熱する。

 ③鍋でお湯を沸騰させ、塩を入れ、菜の花の軸の固い部分を入れる。再沸騰したら麺を入れる。

 ④フライパンに、お湯で戻した乾燥トマトの細切りを入れて、さらに鍋の茹で汁適量を入れて混ぜる。味をみて、不足なら塩を足す。

 ⑤麺が茹であがる前に、菜の花の柔らかい部分を鍋に入れる。タイミングはお好みで。個人的には、しっかり茹でてクタってする方が好きです。

 ⑥鍋の中で茹であがった麺と菜の花をザルにあけてよく湯切りし、フライパンに移して混ぜて仕上げる。

 乾燥トマトと菜の花、なかなか良い組み合わせでした。ついつい、スーパーで売ってた鯛の刺身を一緒に入れたくなるけど、まあ、あんまりゴタゴタしない方が良いかも。Photo

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