江戸名所図会の春夏秋冬
『江戸名所図会』の魅力のひとつは、その挿絵の中で表現される豊かな季節感である。『発見!江戸名所図会』第3回「江戸名所図会の春夏秋冬」では、四季それぞれの風物を描いた挿絵7枚を紹介した。
春は「十軒店雛市」・「鎌倉町豊島屋酒店 白酒を商ふ図」。桃の節句、雛祭りに関係する挿絵2枚を選んでみた。
夏は「両国橋」。有名な両国花火の情景を紹介した。玉屋と鍵屋、人気を集めたのはどちらの花火か。もしかすると絵の中に答えがあるかも。夏のもう1枚は「落合蛍」。蛍狩りの人々が楽しそうだ。
秋は「道灌山 聴虫」・「小名木川 五本松」。虫の声に名月。しみじみと味わい深い。小名木川を進む船の乗客の中には、親しい友と会った帰りの著名人がいる。
冬は「二軒茶屋 雪中遊宴之図」。雪の積もった庭を眺めながらの宴会の情景。有名高級料亭で豪遊する江戸の富裕層の姿が描かれている。
この第3回は、個人的におすすめの回。
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