春爛漫 江戸の雛市
江戸では、桃の節句にあわせて、2月25日から10日間くらいの期間で雛人形や雛道具を販売する市が開かれていた。「十軒店雛市」図は、日本橋に程近い十軒店界隈で開かれていた雛市の情景を描いた絵である。絵の中には、販売中の雛人形や雛道具はもちろんのこと、桃の花や毛氈、甘酒、お盆に載せられた貝類など、雛祭りを象徴する様々なアイテムが満載である。また、雛人形を買いに集まった人々が多く描かれているが、その客層の多様さなども見事に描き分けられている。
そうした華やかな雛市の情景の中で異質な雰囲気を感じさせる人物たちがいる。そろって黒い頭巾に黒い羽織を着用した2人の武士が描かれているのが目を引く。腰には刀を差しているが、鞘の先が高い位置にある独特の差し方である。またその2人の後ろで2人に付き従っているように見える1人の男は町人風の身なりだが脇差を差している。
『発見!江戸名所図会』第8回「春爛漫 江戸の雛市」では、「十軒店雛市」図に描き込まれた雛祭り関連のアイテムの解説をしつつ、上で紹介した場違いな男たちの正体や彼らがこの図に描き込まれた理由についての仮説も提示した。
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